2011年3月19日土曜日

国民にも色々いるさ

水やガソリン…首都圏で買いだめ 被災地に届かぬ恐れ
2011年3月15日3時3分


ガソリンスタンドには長い車列ができた=14日午後、東京都世田谷区、遠藤啓生撮影
 被災地以外の地域で、消費者が水や食料、ガソリンなどを必要以上に買う動きが出ているとして、政府は14日、各省庁の担当者を集めて物価担当官会議を開いた。便乗値上げは確認されなかったが、首都圏を中心に消費者の極端な「買いだめ」が起きていることが報告され、蓮舫消費者担当相は、冷静な対応をとるよう呼びかけた。

 会議では、経済産業省の担当者がスーパー大手から聞き取ったデータを紹介。13~14日にかけて首都圏の店舗からの発注量は、水が通常の10倍、納豆が2~3倍、豆腐が1.7倍、牛乳が1.5倍にはね上がった。売上額だと、鶏肉が9倍、缶詰が3倍、大型ペットボトル飲料が1.8倍、コメ1.6倍に。食料品以外でもガスコンロの売り上げは6倍、自転車が3倍、マスクが2.5倍に上ったという。他の大手スーパーもおおむね同じ傾向だという。担当者は「一部の商品が品切れにならなければ、もっとふくらんだ可能性が高い」と指摘した。

 東京都内のガソリンスタンドに客が殺到し、混乱した例も報告された。経産省の説明では、原油は国や民間企業の備蓄などで約200日分の在庫がある。6製油所が震災で稼働停止となり、国内の精製能力はいつもの70%に落ちたが、うち3製油所は今週から来週にかけて復旧できる見通しで、十分な供給量を確保できるとしている。

 農林水産省の担当者は、生鮮食料品の市場での入荷状況や、加工食品工場の被害などを調べ、食料の供給に影響が出るようなら、被災地以外からの出荷を促す考えを説明した。

 実際、大手スーパーでは東京都内の一部の店で、食パンやペットボトルの飲料水、缶詰など多くの商品が棚から消えた。雑貨販売大手では、懐中電灯やヘルメットなどが多くの店で売り切れ状態。メーカーが被災地に優先的に送っているので、商品が補充される見通しは立っていないという。鉄道がとまって帰宅困難者が多数出たことから、自転車の利便性が注目され、自転車販売大手によると、都内の多くの店で一時的に在庫が少なくなっている。

 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会の宮本一子常任顧問は「消費者は、自分だけ良ければという意識を自粛してほしい。買い占めをしないといった、身の回りでできることをすることから、復興は始まる」と指摘する。

 物価対策を担う蓮舫消費者担当相は物価担当官会議後、被災地以外の消費者に向けて「生活物資は安定供給できる数量を確保している。買い占めによって被災地に物資が回らなくなる可能性があるので、本当に必要なものだけをお買い求め頂きたい」と呼びかけた。(河村克兵、春山陽一)

ラベル:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム