2011年4月8日金曜日

円安はまっすぐに行きそうですね、残念、夢の83円台

円、半年ぶり85円台 主要通貨に独歩安2011年4月7日10時40分

 6日の東京外国為替市場で円相場が1ドル=85円台まで値下がりし、6カ月半ぶりの円安ドル高水準をつけた。東日本大震災の影響が心配される日本とは対照的に、米国では景気回復期待が強いことから、円売りが優勢になってきたようだ。 東京市場の円相場は一時、前日午後5時時点より1円19銭安い1ドル=85円53銭に急落。昨年9月の政府・日本銀行による「円売りドル買い」の市場介入後につけた85円94銭に迫った。6日午後5時時点では前日同時刻より69銭円安ドル高の1ドル=85円03~05銭。

 対ユーロでも下げ、一時、1ユーロ=121円90銭台をつけた。121円台は昨年5月上旬以来。午後5時時点は同1円95銭円安ユーロ高の1ユーロ=121円58~62銭。円は豪ドルや英ポンドなどの主要通貨に対しても売られ、独歩安の様相だ。

 円安で、国内企業が海外から原材料などを調達するコストが上がることが懸念され、東京株式市場は小幅に値下がりした。日経平均株価の終値は、前日終値に比べ31円18銭(0.32%)安い9584円37銭だった。

●日本を懸念、米経済に期待

 円安が進んだのは、震災による日本経済への影響が懸念される一方、米国では景気回復への期待が高まっていることが背景にある。

 5日に米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した3月15日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録要旨では委員が「(経済指標が)景気回復がより確かな足取りになったことを示している」との見解で一致、景気回復への自信を深めている。

 市場では「このまま景気回復が進めば、来年春には利上げに踏み切るのでは」との見方も浮上。米国の長期金利を押し上げる要因になっている。欧州でも、原油高などで物価が上昇しているため、7日の欧州中央銀行(ECB)理事会で利上げすると予想する人が多い。

 対照的に日本では、景気見通しが悪化し、欧米とは逆に追加の金融緩和が見込まれるほどだ。

 このため、日本と欧米との金利差が一層広がるとみた投資家たちが、低金利の円資産を売ってドルやユーロなど金利が高くなりそうな資産で運用益を得ようとして、円売りを進めたようだ。海外の投資ファンドなど投機的な動きが円安を促したとみられている。

 また、日本の企業が震災の影響で輸出が減り、海外で稼いだドル資金を円に替える取引が少なくなるという見方が強まっていることも、円安ドル高を加速させた要因だ。

 震災直後は投機的な取引が活発になり、円が急騰。3月17日には1ドル=76円25銭をつけた。その直後に日米欧の当局が「円売りドル買い」協調介入に踏み切り、円相場は80円台前半まで戻した。

 市場では当面、円安ドル高が進むと見る人が多い。三菱UFJ信託銀行の井上英明氏は「思惑中心の投機的な円売りになりつつある。当面は値動きが大きくなる場面もありうる」という。

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