2011年3月31日木曜日

すばらしいですね、清水社長!!!

原発廃炉へ まず冷却機能の回復を急げ(3月31日付・読売社説)
 東京電力・福島第一原子力発電所の事故対応が長期化する中、清水正孝社長が一時的に職務を離れることになった。

 残る経営陣は、事故の沈静化や計画停電の円滑な運営、今後の補償問題に全力で取り組まなければならない。

 清水社長は、原発事故の処理で体調を崩し、今月16日から休みがちだったという。

 その後、回復したものの、29日夕に再び体調が悪くなり、そのまま都内の病院に入院した。このため、勝俣恒久会長が当面、経営の指揮をとるという。

 重大問題の進行中に経営トップが一時的にせよ、交代するのは好ましいことではあるまい。

 経営の一線に戻った勝俣会長の責任は極めて重い。会長は記者会見で、福島第一原発1~4号機について、「廃止せざるを得ない」との見通しを示した。

 原子炉などを冷却するため海水を注入した時点で、1~4号機の廃炉は避けられないとの見方が出ていた。それが明確になった。

 福島第一の残りの2機、福島第二原発にある4機、柏崎刈羽原発で停止中の3機など、他の原発の運転再開も見通しがつかない。

 東電経営陣は、今後の原発の在り方について、真剣に検討しなければならない。

 勝俣会長は同じ会見で、最優先課題として福島第一原発1~4号機の冷却機能の回復を挙げた。

 ただ、難題が立ちはだかる。高濃度の放射能に汚染された水が施設内で次々見つかったことだ。

 東電は、この汚染水をポンプで汲(く)んで施設内のタンクにためているが、容量に限度があり、このままだとあふれる恐れがある。

 タンクが満杯になった場合に備え、貯水池の掘削や大型タンカーでの貯蔵、汚染水の浄化施設の新設などの案が浮上している。

 政府と東電は、具体的な方法を早急に決め、実行に移す必要がある。そのためにも、両者の信頼関係の修復が肝要だ。

 事故の情報提供の遅れなどを巡り、政府側には東電に対する不信感が生じている。政府主導で東電内に統合対策本部が設置されたのも、いらだちの表れといえる。

 東電側にも、現場の状況を無視するような指示が政府から出された、との不満がある。勝俣会長は政府との意思疎通をより密にし、事故を起こした原発の安定化に総力をあげるべきだ。

(2011年3月31日01時03分 読売新聞)

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