2011年4月19日火曜日

チェルノブイリ事故の場合

まず、福島原発事故の規模のほうが、チェルノブイリ事故よりも大きいことを知っておきたい。
チェルノブイリ事故は、たった一機だけでした。
福島は稼動しているものだけの事故で4機。
圧倒的な事故規模です。
さらに稼動させていなかったものにも、使用済み核燃料棒が存在します。
めまいのするような規模の事故です。 

もちろん本格的な爆発の有無もあるし、厳密な比較は難しいですが、放射性物質の総量は、福島原発群のほうがはるかに多い。
最悪の場合は、日本全土が死の島となりうる分量が、眠っていますし、その一部は放出し続けられています。

86年のチェルノブイリ事故の場合は、現時点で半径300キロにさえ立ち入り禁止区域が点在しています。
(これは、大きな爆発の影響でしょう)

京大原子炉実験所の今中哲二先生の飯館村現地調査(半径20km圏外)によれば、2号機爆発の3月15日時点で放射線量毎時200マイクロシーベルト程度と推定し、それから90日間の積算線量は村南部で95ミリシーベルトの達すると予測する。
原子力安全委員会は、
10~50ミリシーベルト ……… 屋内退避
50ミリシーベルト以上  ……… コンクリート建屋の屋内退避か避難
という指針を打ち出しているから、飯館村住民の取らなければならない行動は明白です。

また、村の一部の土壌からはセシウム137を1平方メートル当たり2200キロベクレル検出。
これはチェルノブイリの強制移住基準(1480キロベクレル)をはるかに超えています。

東電の勝俣会長は17日の会見で、放射線物質の放出が大きく抑えられるまでには6~9ヶ月かかるとの見通しを話している。
この見解に対して、小出裕章先生は「この見通しは楽観的な見通しであり、うまくいかない可能性も十分ある」としています。

セシウム137の半減期は30.17年です。
土壌がこの物質によって放射能汚染され続ければ、30年以上はその地には帰れないことになります。

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