2011年4月19日火曜日

福島原発 2号機からセシウム 1、3号機、高い放射線量

東京電力福島第1原子力発電所事故で同社と経済産業省原子力安全・保安院は18日、遠隔操作のロボットで計測した1、3号機の原子炉建屋内の放射線量などを公表した。1号機は放射線量が1時間当たり10~49ミリシーベルト、3号機は28~57ミリシーベルトだった。57ミリシーベルトの場合、今回の事故に限定した緊急時作業員の年間被曝(ひばく)線量限度の250ミリシーベルトに4時間半で達する高水準。

 また、2号機タービン建屋外の配管トンネル「トレンチ」にたまった高濃度汚染水を集中廃棄物処理施設に移送する準備が完了。水位の上昇であふれ出す懸念があり、19日にも移送を始める。このほか、2号機の核燃料貯蔵プールの水から通常は検出されない放射性セシウムが検出された。中の使用済み燃料が損傷し漏出したのか、原子炉から漏出したものが下降したのかは分からないという。

 原子炉建屋の線量が明らかになったのは初めて。保安院では、「長時間の作業は厳しい。線量を下げる工夫をして屋内での作業を検討したい」としているが、東電が17日に公表した工程表の作業の妨げとなるのは避けられない。

 線量はいずれも入り口付近で内部はさらに高い恐れがある。原子炉格納容器の圧力抑制室が損傷し最も放射能漏れが激しい2号機は18日に計測を行った。

 工程表で示した水の循環冷却装置の取り付けなどには、建屋内での点検や作業が不可欠。貯蔵プールの補強を行う4号機の原子炉建屋地下にも汚染水とみられる水が約5メートルたまっていることも新たに分かり、作業が遅れる恐れがある。

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