地震はあなたの町にも来るかもしれない

最大余震、宮城で震度６強…消された“復旧の光”

　宮城県で震度６強を観測した７日の地震で、宮城県や山形県警、宮城県石巻市の石巻赤十字病院は８日、計４人が死亡したと明らかにした。気象庁によると、震度６強の揺れは、東日本大震災の余震としては最大。警察庁は宮城など東北６県での負傷者が１４０人以上に上ったと発表した。

　死亡した４人のうちの１人は、山形県警によると、尾花沢市の６３歳の女性。持病があり、停電で酸素吸入器が使えなくなったとみられる。別の２人は、石巻赤十字病院の宮城県東松島市の男性（７９）と石巻市の男性（８５）だが、宮城県は「地震との因果関係が薄い」などとした。もう１人は、同県松島町の女性（７４）で、地震に伴う停電中に自宅の３階のベランダから転落。女性は視力が弱かった。

　東北各県に津波警報が出たが、津波関連の被害の報告はない。
　気象庁は、地震のマグニチュード（Ｍ）を７・４から７・１に、震源の深さを約４０キロから６６キロに修正した。

　▽停電　東北電力管内の青森、岩手、秋田の各県全域で、宮城、山形、福島各県では一部で、４００万世帯以上が一時停電。宮城県内の一部では８日午後まで信号機の停電が続いた。

　▽ガス　供給区域全域で停止しているのは石巻ガス。一部地域の供給停止は釜石ガス、仙台市ガス、気仙沼ガス水道部、塩釜ガス、常磐都市ガス、常磐共同ガス。

　▽鉄道　停電復旧や設備点検のめどが立たず、東北新幹線の一ノ関―新青森間は終日運休。七戸十和田―新青森間のトンネル内で停車した下り「はやて」の乗客１５人全員が８日未明、救助された。山形新幹線の福島―新庄、秋田新幹線の盛岡―秋田も終日運休。

　▽断水　宮城県内の建物被害は１００件を超え、石巻市や塩釜市などでは全域で断水した。

　▽高速道路　東日本高速道路会社によると、東北道水沢―古川間で、のり面の崩落などで、上下線通行止めになった。三陸道の仙台港北―利府中では、３月１１日の震災後に応急措置した路面の段差などが再び生じ、上下線通行止めが続いた。

　この余震の影響で女川町で予定されていた始業式や入学式は中止となった。

[ 2011年4月9日 06:00 ]