2011年3月25日金曜日

地球が、暴れているのだから、人民も暴れます

シリア南部で2万人デモ 治安部隊増派、一触即発に

 【ドバイ=太田順尚】デモ隊と治安部隊が衝突したシリア南部のダルアーで24日、23日の衝突で死亡した犠牲者を悼む葬儀があり、参列者らがデモに移行した。ロイター通信によると、2万人が参加し、今月半ばにデモが始まってから最大規模となった。大規模デモが計画される25日を控え、緊張の高まりが避けられなくなっている。

 参列者らは「シリアに自由を」「殉教者の血を無駄にするな」と叫びながら行進。23日に治安部隊と衝突したデモ隊も座り込みを続けた。治安当局は秘密警察やテロ対策の治安部隊をダルアーに展開しているが、23日夜、新たに2千人の軍部隊を派遣。一触即発の状態になっている。

 病院関係者によると、23日の衝突の死者は24日までに25人に上り、3月中旬にデモが始まってからの死者は確認されただけで30人を超えた。23日だけで100人以上が死亡したとする人権保護活動家の情報もある。また、国際人権団体は24日、3月に入ってからシリア全土で93人が拘束されたとの推計を発表した。

 反政府派は24日、衝突の責任は「アサド大統領率いる政府」にあると糾弾し、25日の大規模デモ実施を呼びかけた。アサド父子が40年以上君臨するシリアは秘密警察が反体制運動を抑圧するなど強権支配で知られ、一段と弾圧を強め、激しく衝突する可能性が高い。

 一方、サレハ大統領への即時退陣要求が高まるイエメンで24日、南部ムカラで離反軍と大統領の親衛部隊が再び衝突し、3人が負傷した。反政府派は25日、首都サヌアの大統領宮殿へのデモ行進を計画。一方、大統領は与党と軍の支持を背景に非常事態法を成立させて権限を拡大しており、弾圧を辞さない構えだ。

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