2011年4月23日土曜日

状況は極めてまずい

東京電力と経済産業省原子力安全・保安院は23日、福島第1原子力発電所の3号機近くで毎時900ミリシーベルトの高い放射線量を示すがれきが見つかったと発表した。東電が20日に発見、翌日に保安院に報告していた。これまで見つかっているがれきが100~200ミリシーベルト前後なのに比べ、極めて高い。こうしたがれきが多いと、作業の遅れにつながると懸念される。

 毎時900ミリシーベルトは2号機から海に漏出していた高濃度汚染水の放射線量1000ミリシーベルトに匹敵。15分で作業員に認められる上限を超える水準だ。

 がれきは縦横各30センチ、厚さ5センチのコンクリート片。21日に重機で回収し鋼鉄製コンテナに収容した。汚染の原因は不明というが、3号機建屋が水素爆発で壊れた際に、部材が飛び散った可能性もある。

 東電は3号機で再び水素爆発が起きないよう、安定した窒素ガスの注入を計画。機材搬入のため周辺のがれきの撤去を急いでいる。高い放射線量を示すがれきは近寄るのが危険で、作業の妨げとなる。公表が遅れたことについて保安院は「情報確認に時間がかかった」と説明している。

 東電は23日も放射性物質で汚染された水の移送作業を続けた。2号機のトレンチ(坑道)の水位は前日比で2センチ低下したが、流入元とみられるタービン建屋地下の汚染水は16日から変化がない。

 また4号機のタービン建屋内の汚染水は13日午後6時~23日午前11時に水位が20センチ上昇した。原因は調査中。隣接する原子炉に注入している水や、4号機の使用済み核燃料プールの水が出ている可能性もある。

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