2010年12月2日木曜日

第23期竜王戦

第21期竜王戦七番勝負は三連敗後の四連勝で渡辺が竜王位を防衛した。
これで羽生は渡辺に苦手意識が出来ただろうと思われた今期の竜王戦。
初戦、第二戦と羽生は負けた。
両者はしばらく渡辺の優勢が続くのだろうなと思われた瞬間だった。
それが、第三戦、第四戦と羽生が取り返す。

羽生の姿は勝負を超えたところにあるらしい。
多くの一流の人がそうであるように、羽生もまた戦っている相手は目の前の相手ではないのだろう。

将棋もいうまでもなく虚構の世界である。
この不可思議な世界の中に何が眠っているのだろう。

奇しくも今日は竜王戦第五局、恐ろしい捻りあいである。
勝つことがここまでのことであるとは。
素人のわたしの胸まで熱くなる。

最後の羽生の緩手は緩手に見えて緩手でもなかった。
そりゃあそうだろう。
将棋界の第一人者、羽生である。

わたしは渡辺を贔屓にしている。
無敵ではなく、ただどちらかといえば強くはあるという人間は応援するのがしんどい。
しんどいが人を贔屓にするというのはそういうことなのだろう。
3勝2敗とはなったが、渡辺の防衛の道は、はるか遠いあと1勝である。

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