転載
私は、京都女子大学の教員をしている高桑進と言います。
私の研究内容や授業内容は、検索エンジン(google等)に私の名前を入力すると6年前から書いている大学の公式ブログを見る事が出来ますから、ご覧下さい。
私は里山の研究を8年程前からしております。その里山研究の共同研究者の一人、江南和幸龍谷大学名誉教授から送られてきたメールを転送します。
放射線や放射能については、マスコミを含めて正しい情報が伝わっていませんが、放射線に関する専門家の意見を参考にして、冷静に行動して下さい。
よろしくお願い致します。
江南先生からの転送メールです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回の福島原発の事故に関する京都大学の研究者の討論の一部を転送いたします.
発信者の河野益近さんは,かつてミンスクからチェルノブイリまで放射線測定にボランティアで出かけ(当時の白ロシア科学アカデミーの紹介で),東海村の臨界事故(JCO事故)でいち早く現場で,現場周辺の家庭を訪ねて家人の所有していた5円玉を使った亜鉛(Zn)の放射化を測定し,政府の発表に先んじて正確な汚染図を公表しています.私が大変信頼し尊敬している放射線の専門家です.
以下の客観的評価すら,政府も東電もきちんとしておらず,発表もしていません.
これからどうなるか,現場の労働者,技術者(この点は末端の自衛隊員,消防署員,警察官も職務とはいえともども)決死の作業が実ることを祈るばかりです.
----- Original Message -----
Sent: Saturday, March 19, 2011 9:51 AM
Subject: 【河野・京都】熊取の研究会
江南様
昨日(2011.03.18)、京大原子炉実験所の研究会に参加しました。
チェルノブイリ25年目で、チェルノブイリ原発事故の話がメインだったのですが、プログラムの決まった後で、福島第一原発が事故を起こしたので、この事故に関する話も加わりました。
私が、個人的に聞いた話を含めて適当に箇条書きにしてみました。
①すでに放射性ヨウ素-131が東京都内で検出されている。(子供に対するダメージが大人より大きくなる可能性がある)
②政府が発表している空間線量率(マイクロ・シーベルト/時間)は場所と時間によっては、より高い値になっている可能性がある。
③破壊された原子炉建屋から水蒸気が昇っている間は、少なくとも使用済み核燃料の周りに水があって、なんとか冷却できている。
④水蒸気がでなくなったら、使用済み核燃料全体が水で覆われたか、あるいは、完全に水が無くなったかである。
⑤使用済み核燃料は少なくとも千トンを下回らない。(ちなみにJCOの臨界事故で反応を起こしたウラン-235は1mg程度)
⑥20km圏内では放射線量率が100マイクロ・シーベルト/時間(通常は0.05マイクロ・シーベルト/時間)を超えた場所があること。
⑦国の依頼で京大原子炉からも事故現場へ、放射能測定の応援にでかけていること。
⑧測定データが国から全く公表されないこと。
⑨事故の今後の経過は予想不可能であること。
⑩再臨界(核分裂連鎖反応による爆発)は高い確率で起らないであろうこと。
⑪起る可能性があるとすれば、水蒸気爆発(建屋の天井を破壊した水素爆発ではない)であろう。
⑫わずかに残る再臨界の可能性としては、使用済み核燃料の間を仕切って中性子(この中性子はプルトニウムの自発核分裂による)を吸収している仕切板が破壊されると,起こるかもしれない。
以後は私見です
【最良のシナリオ】
①作業現場の放射線量が、現場で作業可能なレベルに収まっている。
②特殊車両による放水で、使用済み核燃料が冷やされ、燃料ペレットが破壊されるまでの時間に余裕ができる。
③仮設の電源が使用可能になる。
④機器、機材は津波による冠水、水素爆発からの破壊から免れおり、すべての原子炉の冷却系が回復する。
⑤使用済み核燃料の温度が上昇しないようにしながら、同時に新しい貯蔵プールを建設して、使用済み核燃料を移す。
⑥原子力発電所全体を覆う建物を建設して、放出され続けている放射能を遮断する。
今回の事故で環境に放出された放射能(放射性物質)が原因で“直ちに”人が死ぬことはありません。(現場作業員のことはわかりません)。
私の研究内容や授業内容は、検索エンジン(google等)に私の名前を入力すると6年前から書いている大学の公式ブログを見る事が出来ますから、ご覧下さい。
私は里山の研究を8年程前からしております。その里山研究の共同研究者の一人、江南和幸龍谷大学名誉教授から送られてきたメールを転送します。
放射線や放射能については、マスコミを含めて正しい情報が伝わっていませんが、放射線に関する専門家の意見を参考にして、冷静に行動して下さい。
よろしくお願い致します。
江南先生からの転送メールです。
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今回の福島原発の事故に関する京都大学の研究者の討論の一部を転送いたします.
発信者の河野益近さんは,かつてミンスクからチェルノブイリまで放射線測定にボランティアで出かけ(当時の白ロシア科学アカデミーの紹介で),東海村の臨界事故(JCO事故)でいち早く現場で,現場周辺の家庭を訪ねて家人の所有していた5円玉を使った亜鉛(Zn)の放射化を測定し,政府の発表に先んじて正確な汚染図を公表しています.私が大変信頼し尊敬している放射線の専門家です.
以下の客観的評価すら,政府も東電もきちんとしておらず,発表もしていません.
これからどうなるか,現場の労働者,技術者(この点は末端の自衛隊員,消防署員,警察官も職務とはいえともども)決死の作業が実ることを祈るばかりです.
----- Original Message -----
Sent: Saturday, March 19, 2011 9:51 AM
Subject: 【河野・京都】熊取の研究会
江南様
昨日(2011.03.18)、京大原子炉実験所の研究会に参加しました。
チェルノブイリ25年目で、チェルノブイリ原発事故の話がメインだったのですが、プログラムの決まった後で、福島第一原発が事故を起こしたので、この事故に関する話も加わりました。
私が、個人的に聞いた話を含めて適当に箇条書きにしてみました。
①すでに放射性ヨウ素-131が東京都内で検出されている。(子供に対するダメージが大人より大きくなる可能性がある)
②政府が発表している空間線量率(マイクロ・シーベルト/時間)は場所と時間によっては、より高い値になっている可能性がある。
③破壊された原子炉建屋から水蒸気が昇っている間は、少なくとも使用済み核燃料の周りに水があって、なんとか冷却できている。
④水蒸気がでなくなったら、使用済み核燃料全体が水で覆われたか、あるいは、完全に水が無くなったかである。
⑤使用済み核燃料は少なくとも千トンを下回らない。(ちなみにJCOの臨界事故で反応を起こしたウラン-235は1mg程度)
⑥20km圏内では放射線量率が100マイクロ・シーベルト/時間(通常は0.05マイクロ・シーベルト/時間)を超えた場所があること。
⑦国の依頼で京大原子炉からも事故現場へ、放射能測定の応援にでかけていること。
⑧測定データが国から全く公表されないこと。
⑨事故の今後の経過は予想不可能であること。
⑩再臨界(核分裂連鎖反応による爆発)は高い確率で起らないであろうこと。
⑪起る可能性があるとすれば、水蒸気爆発(建屋の天井を破壊した水素爆発ではない)であろう。
⑫わずかに残る再臨界の可能性としては、使用済み核燃料の間を仕切って中性子(この中性子はプルトニウムの自発核分裂による)を吸収している仕切板が破壊されると,起こるかもしれない。
以後は私見です
【最良のシナリオ】
①作業現場の放射線量が、現場で作業可能なレベルに収まっている。
②特殊車両による放水で、使用済み核燃料が冷やされ、燃料ペレットが破壊されるまでの時間に余裕ができる。
③仮設の電源が使用可能になる。
④機器、機材は津波による冠水、水素爆発からの破壊から免れおり、すべての原子炉の冷却系が回復する。
⑤使用済み核燃料の温度が上昇しないようにしながら、同時に新しい貯蔵プールを建設して、使用済み核燃料を移す。
⑥原子力発電所全体を覆う建物を建設して、放出され続けている放射能を遮断する。
今回の事故で環境に放出された放射能(放射性物質)が原因で“直ちに”人が死ぬことはありません。(現場作業員のことはわかりません)。
ラベル: 社会
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