土の中の子供
筋のある小説とない小説。
小説には必ず筋が必要かといえば、そういうことはなく筋がなくとも何かを表現は出来るし、筋がかえって邪魔になることもある。
けれども残念ながら筋がなければ、読者はなかなかついてきてくれないというのが本当のところだ。
西村賢太の作品などは、筋はさほどないといってもよかろうが、その分工夫はしている。
名作として名高い「町の踊り場」などになると古いものだし、どこが面白いのかよくわからないが文章を使って表現したものとしての完成度は感じる。
「土の中の子供」はどうだろう。
中村さんがここまで生き残っていることを考えれば、何かがあるのは間違いない。
けれど、面白いと人に薦める類の本ではない。
本は、面白さのためにだけあるのではないということだ。
でないと東野圭吾の一人勝ちになってしまいそうだし…
ラベル: 小説
0 件のコメント:
コメントを投稿
登録 コメントの投稿 [Atom]
<< ホーム