2012年2月14日火曜日

そぼ降る雨

新宿小田急百貨店前の喫煙所に横たわる初老のホームレスのおじさんを見た。
おじさんの顔に生気はいまだあったものの、わたしが最初に見たときぼんやり立っていたおじさんは、帰りがけには横臥していた。

わたしも含めて誰も彼を心配する様子はなかった。

おそらくこんな風にこの世から次第に姿が消えていく人々がこの国には多くいるのだと思う。
そういう人々を抱えながら何も見ようとしないのがわたしたちだし、この国なのだろう。
(見ないものはなかったこととして)

アリとキリギリスの童話。

あのキリギリスはそんなにひどいことをして生きてきたのだろうか。

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