2008年2月20日水曜日

若い女を…

「荒地の恋」を仕事の合間にパラパラとめくっている。

田村隆一のかみさんによると、田村は若い女と付き合う姿をわたし、つまりかみさんに見せつけたくてやっているのよ、という表現になっているが、さすれば、見せつけたくなるほど素敵なかみさんでなくてはならないではないか。
見せつける気にもならないかみさんなら、もはや、その若い女に恋するしかない。
だとすれば、恋するにたる若い女はいるのだろうか。

わたしにとって、いい娘だと思う女はいるのだが、恋するのとは違う。

仮眠室に忍び込んで、ケツに麻酔薬を注射してなんぞという気分にはなかなかなれないものだ。

あの男、狂っていたな。
そうでなければ、よほどいい女だったのだろう。
でなければ、ケツに麻酔薬を打つなんぞという発想は浮かばないだろう。

なにやらこっけいな事件だ。
やられた看護士、むかしで言う看護婦さんはとんでもない迷惑だが、古来、美しさはそういう事件を生みがちなものだ。

野草のように若い娘を見つめだしたわたしは、もう終わってしまっているのかもしれない。

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