2010年8月15日日曜日

陰陽師 天鼓ノ巻

この本を読んでいる途中で、投げ出そうとしたことがあった。
読んでも意味がないと思ったのですが、いま思えば傲岸だった。

意味があるもないもそもそも己が人生の意味もわかっていない者に何を言う資格があるのだろう。
わたしが、この本を投げ出そうとしたときに思ったのは、ただ面白いだけではないかという感想でした。

けれど、よくよく考えてみれば、ただ面白いだけではなく面白くあることそのものが十二分に価値あることでした。
読了後、この作品には面白かったことだけでなく、もうひとつのことが書かれていることに気がつきました。
この作品の中には魂清き者の姿が書かれていたのでした。

それが、今のわたしには何よりの救いでした。

この作品の中の人々、魅力的なり。

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