武田先生のご意見です
被曝の危険性
放射線医学研究所が子供の甲状腺ガンについての厳しいレポートを隠匿していたということでご心配になっている方が多くおられます.
それで、以下のことを再度、確認します。
1) 放射線の被曝によるガンや遺伝性疾患の発生は、「医学的」に明確ではない。
2) この世には学問で判らない「未知の分野」がある。
3) 研究中のことだから、医者や研究者によって言うことが違う。
4) 放射線の影響が大きいとする医者にインタビューすれば「恐ろしい」ということになる(今回の甲状腺のデ ータ。0.2マイクロで危険とされた)。
5) 放射線の影響が小さいとする医者にインタビューすれば「恐ろしくない」と言う(100ミリでも安全と言う。 0.2マイクロの50万倍に相当している)。
6) だから、新聞記者は「放射線が怖い」という記事を書こうと思ったら、3)の医師に取材する。
7) 「被曝は怖くない」という記事を書こうと思えば、4)の医師に取材すればよい.
8) だから、原発事故以来、さまざまな記事が出るので、多くの人は「なにが正しいのか判らない」と悩む.
今回の甲状腺ガンのニュースは5)からでたものです。
なにしろ人や研究機関によって50万倍も違うのですから、右往左往しても意味が無いように思います。
・・・事実・・・
事実は次のようなことです。これさえシッカリと判っていれば不安になることはありません.
1) 医学的に判らないのだから、医者や研究機関に聞いてもムダである。
2) しかし海外旅行に安心して行くためには、どの国も同じ基準で規制してくれることが必須。
3) そこで、「医学的ではなく」(ここが大切)、「コンセンサス(みんなでとりあえず決めておく)で決める」という 方式がとられた(21年前)。
4) それが、「誰でも1年1ミリシーベルト以下なら安全としよう。本当のところはわからないが、それで行こう」 である。
5) すでに20年以上、世界中でこの基準で生活し、特にヘンなことは起こっていないので、その意味でのデー タは経験的にとられている。
6) そして、日本では「健康に留意し、栄養のバランスをとり、休養を十分にするなら1年5.2ミリシーベルト」と いうことでも運用され、これも特にヘンなことは起こっていない。
世の中にはさまざまな危険があります。でも、現代の科学で判らないものは、判らないとして経験や合意によって「これで行こう!」と決めざるを得ません。
研究結果がでるまで100年も待つことはできないからです。
・・・・・・・・・
私は、次のように考えてまったく動揺しません。
1) 可能なら1年1ミリシーベルト以下にしよう。そうすれば悔やむことはない.
2) もしそれがダメなら1年5ミリシーベルト以下を目指し、その代わり健康には十分に注意しよう。それも仕方 が無い.
3) 幼児をこの基準で守って上げれば、大人は安全.
4) いろいろな報道がされるが、聞いても意味が無い.
5) 努力して生活し、それでも人智及ばざるところは運命と思う.
(平成23年6月10日 午前8時 執筆)
武田邦彦
放射線医学研究所が子供の甲状腺ガンについての厳しいレポートを隠匿していたということでご心配になっている方が多くおられます.
それで、以下のことを再度、確認します。
1) 放射線の被曝によるガンや遺伝性疾患の発生は、「医学的」に明確ではない。
2) この世には学問で判らない「未知の分野」がある。
3) 研究中のことだから、医者や研究者によって言うことが違う。
4) 放射線の影響が大きいとする医者にインタビューすれば「恐ろしい」ということになる(今回の甲状腺のデ ータ。0.2マイクロで危険とされた)。
5) 放射線の影響が小さいとする医者にインタビューすれば「恐ろしくない」と言う(100ミリでも安全と言う。 0.2マイクロの50万倍に相当している)。
6) だから、新聞記者は「放射線が怖い」という記事を書こうと思ったら、3)の医師に取材する。
7) 「被曝は怖くない」という記事を書こうと思えば、4)の医師に取材すればよい.
8) だから、原発事故以来、さまざまな記事が出るので、多くの人は「なにが正しいのか判らない」と悩む.
今回の甲状腺ガンのニュースは5)からでたものです。
なにしろ人や研究機関によって50万倍も違うのですから、右往左往しても意味が無いように思います。
・・・事実・・・
事実は次のようなことです。これさえシッカリと判っていれば不安になることはありません.
1) 医学的に判らないのだから、医者や研究機関に聞いてもムダである。
2) しかし海外旅行に安心して行くためには、どの国も同じ基準で規制してくれることが必須。
3) そこで、「医学的ではなく」(ここが大切)、「コンセンサス(みんなでとりあえず決めておく)で決める」という 方式がとられた(21年前)。
4) それが、「誰でも1年1ミリシーベルト以下なら安全としよう。本当のところはわからないが、それで行こう」 である。
5) すでに20年以上、世界中でこの基準で生活し、特にヘンなことは起こっていないので、その意味でのデー タは経験的にとられている。
6) そして、日本では「健康に留意し、栄養のバランスをとり、休養を十分にするなら1年5.2ミリシーベルト」と いうことでも運用され、これも特にヘンなことは起こっていない。
世の中にはさまざまな危険があります。でも、現代の科学で判らないものは、判らないとして経験や合意によって「これで行こう!」と決めざるを得ません。
研究結果がでるまで100年も待つことはできないからです。
・・・・・・・・・
私は、次のように考えてまったく動揺しません。
1) 可能なら1年1ミリシーベルト以下にしよう。そうすれば悔やむことはない.
2) もしそれがダメなら1年5ミリシーベルト以下を目指し、その代わり健康には十分に注意しよう。それも仕方 が無い.
3) 幼児をこの基準で守って上げれば、大人は安全.
4) いろいろな報道がされるが、聞いても意味が無い.
5) 努力して生活し、それでも人智及ばざるところは運命と思う.
(平成23年6月10日 午前8時 執筆)
武田邦彦
ラベル: 社会
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