2011年9月20日火曜日

第59期王座戦は渡辺の2連勝


王座戦の五番勝負は渡辺の2連勝となった。
本日の後手番渡辺、はなはだ強し。

こういう場合、渡辺明に勇気をもらったとか、感動をもらったとかあまり言わない。
いいことだ。
そういうこととは違う現象がそこでは起きている。

将棋というゲームの恐ろしさの一つは対戦する相手同士が強く極まっていくに従い、将棋盤を挟んでそこに出現する空間の緻密性が増すところにある。
とくに今の羽生対渡辺の番勝負に現出する空間は、素人にもはっきりと異空間と感知できるものである。

わたしがこのところよく述べるキーワード「空間」はさまざまな色彩を持つものだが、ここに一つの空間の極地はある。

それとは別に生きるに心地よい、その場にいるに心地よい空間もある。
そういう空間はいつまでも自分を支えてくれるものだが、いまはおそらくそういった空間をもつ人は少なくなったと思う。
だって、そういう空間への評価をあまりに耳にしないのだもの。

そういう空間の特徴を並べてみれば…、
ああ、やめたほうがい。
それは眉をひそめる人も多い特徴だから。

話は逸れたが、今夜半京都市のあるホテルの一室にまれに見る空間が現出したことを述べておきたかった。
そして、この現象を空間の現出にフォーカスを当てれば羽生の偉大さもわかるというものだ。

ネットを通じて、わたしにもわずかに感じ取れた研ぎ澄まされた空間には鉄の香りが漂っていたのではないかとさえ、いまここに思う。

ラベル:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム