2008年2月22日金曜日

人生痛苦多し

たとえば、「人生痛苦多し」と言ったとしても、もちろん書いたとしても、わからぬ人間にはわからない。
いや、高みに立って書いているわけではない。
わかるわからないは、その人間の歩いた系譜による。
あるいは、軌跡と言おうか。
軌跡に意志がないなどとは、オレは言わせない。

だから、そのことをわかろうがわかるまいが、その人の人生にはかかわりない。
ただし、あなたの前にいるその男にはかかわりは生じる。

何人の男が、「人生痛苦多し」この言葉を理解するだろうか。
フェミニストには悪いが、あえてこの言葉「男」を使わせていただく。
何人の男が、この言葉をわかるのだろうか。


中桐雅夫が書いた田村へのエッセイの最後にそいつは出てくる。
「田村よ、人生痛苦多しといえども、朝酒はやめろよ。」
そういう結末だと記憶している。

田村隆一は酔っ払いだ。
そういう現象で人は見る。

だが、一方で、田村隆一は、一流の詩人だ。
そういう評判で人は見る。

しかし、酒を止めさせるのにも、いろいろと苦労はあるものだ。

オレは、オレのかみさんに感謝している。
あの娘を何とか幸せにしたいものだと思っている。

しかし、うまくいかないものだ。

この風と雨と人生は、うらはらに流れそよぎうっているではないか。

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