2009年2月20日金曜日

あなたは何を案じているのか?

たとえばテレビのニュース番組を見るとする。(ニュースといってもバラエティ半分なのだが)
このごろは中川昭一話題が多かったが、ひところは派遣労働者切り、ワーキングプア、ネットカフェ難民などを話題にしていた。
彼らの視点がかようにころころ変わるのは、視聴率しか気にしていないからである。

いっときあれほど北朝鮮拉致問題を扱ったのも視聴率が稼げるからだし、小泉を映し続けたのも小泉純一郎を映すと視聴率が稼げるからだ。

その伝で行けば、日々の暮らしに苦労する人々を映しその直後に銀座の安いランチ特集をするのも何の矛盾もない。
ともに視聴率が稼げるからだ。

言っておくが彼らキャスターの誰一人として、今貧困に直面する人を心配はしていない。
心配しているのは視聴率だけだ。
したがって視聴率度返しでものを言うコメンテーターはテレビには登場しない。

それは有名キャスターの年収が一億近く、あるいはそれ以上あるのだが、だれひとりその一部でも貧困層に渡そうとはしないし、ともに戦おうとはしないことでもあきらかだ。
つまりは視聴率につながるから利用しただけのことだ。

彼らの案じているのはわが身のことだけであり、わが身の富裕だ。
もちろんそれは人として当然に起こる気持ちなのだが、人はもう少し胸を張り気高くも生きれる者だったのではないか?

腹の膨れたライオンはそばをシマウマが通っても見向きもしない。

あなたたちのおなかはいくら食べてもいっぱいにならず、弱者を食い物にしていくのですね。
まさにそれがシステムに組み込まれた人々の姿なのだろう。

飢えた人々たちがあふれるなか、グルメ番組くらいはその意志でやめたらどうだろう。
ささやかな願いなのだが…そういうことをたまに思ったりしています。

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