2011年1月2日日曜日

カサブランカ

長く見ていなかった「カサブランカ」をようやく見た。
いいものでしたが、その良さはわたしにとってはたまらないところがあった。

なんと言ってもこの映画で描かれるラブロマンスのお話、とくにバーグマン演ずるイルザの側から語られる錯綜した彼女の恋のお話はもう目茶苦茶で頭が痛くなりました。
その目茶苦茶さをそのままに写し撮ったところがこの映画のよさだったのですね。

あの筋の通らない話をよくストーリーの中で消化していったと思います。

もともと恋愛の話など複雑化してしまえば、わけわからなくなるだけのものでそれを整理しようとするところに無理ができ、不自然になる。
その点、この「カサブランカ」はそのわけわからない恋愛ごとをよく耐えてそのまま映画の中にしまってくれたと思います。

ことほどさようにラブロマンスなどというものはいったんこじれると収拾がつかなくなる。
「カサブランカ」は作り物だからきわどい剣が峰で立ち止まっておりますが、現実ではそうはまいりますまい。
恋愛ごとの刃傷沙汰なんてものはごくごく自然な成り行きだとわたしなどは思っているわけです、…はい。

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