2008年6月27日金曜日

拉致被害者

北朝鮮がテロ支援国家からの指定解除の方向に進みつつあり、拉致被害者の問題が取りざたされている。
アメリカにとって核問題のほうがはるかに拉致問題よりも大きな問題であることは、当たり前のことであり、日本人が何人拉致されていようが、それは大きな問題ではない。
哀しむべき問題だとは思っているか知れないが…

というようなことで、拉致問題は日本が国際政治を知悉して動かなければ解決できない問題だった。
問題だったというのは、すでに終ってしまった問題だからである。
わたしには次にいつチャンスが来るかわからないが、米国と北朝鮮の調整がうまくいけばその機会は訪れまい。

拉致のようなことをしてと過去を振り返り声を荒げる人間は多いが、歴史をさかのぼり問題を解決することはまれなことで、それは敗戦国が圧倒的な戦勝国から強制されることで、たとえば戦勝国アメリカが日本に本格的に詫びたことはない、あの原爆に対してもだ。

2002年蓮池薫以下6名の拉致被害者が帰国するが、あれは一時帰国でもう一度北朝鮮に戻さなければならなかった。
日本もそう約束していた。
それを選挙のために反故にしたのが小泉と安倍であった。
この段階で、北朝鮮は拉致問題に進展を考えなくなった。
あの時北朝鮮は、アメリカとのなかを日本にとり入ってもらい何とかしようとしていた、そう考えられる。
そのための異常な好意だったのだが、日本はそれを裏切った。
これは、政治的に圧倒的に日本がおかしい。

拉致がおかしいから何をしてもいいのだというのなら、あの第二次大戦中での日本の彼らにとった行動の問題も同じことで、彼らも何をしてもよいことになる。

国際政治は遊びではないのだから、どこかで区切られる。

今回のテロ支援国家からの指定解除の前、2002年、日本のとった間違いですでに拉致問題は解決不能な状況に入り込んでしまっていた。

これは横田さんらへの個人的な感情とはまったく別なことで、国際政治には国際政治の解決法があるということを言っているのだ。
悪いやつらはやっつけろではなにも解決しない。

そのやり方で解決に向かうことのできるのはアメリカだけだ。
そのアメリカもいまや、その方法では危うい。

どこまで日本の国家は国際政治を知っているのだろうか。

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