2008年9月11日木曜日

UFOあるいはT(=TASTE)FO

煮物にしても炒め物にしてもそのなべやフライパンから吹き上げる水分に含まれる物質の香りは、その料理に対する大きな判断材料だ。
したがってこの物質を「味覚人飛行物体」と呼ぶ。

今回はそれだけの話だが、それではあまりにもだから、少し付け加えておきますが、昔、知り合った中華料理の達人は、味見というのは信用できないと師匠から教えられたといっていた。
つまり、自分の体調によって舌の感覚は大きくずれるからというらしい。

では、なにによって味をチェックするかといえば、その色と「味覚人飛行物体」だそうだ。
だから、無理やり酔っ払わされて、料理をするという修業をしたこともあるという。
プロの世界は計り知れない。

その達人が言っていたが、中華料理人の腕は野菜炒めを作らせればすぐわかるといっていた。
その味でではない。
熱くなった中華なべにどのタイミングで野菜を放り込むかでわかるというのだ。
そのタイミングが味を決めるらしい。

もちろん、そのときに一気に上がる「味覚人飛行物体」の香りは記憶すべきものなのだといっていた。

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