2008年10月11日土曜日

ババをつかんだマネーゲーム者

詳しいことはともかく次のことは気にしていなくてはなるまい。

マネーゲームで狂奔した人間がいるのは事実だが、そのなかにもうけたまま去った人間もいたのは事実だろうし、そして今この時期多額の株式や債権を抱えているババをつかんだ者もいるだろう。
しかし、これはいたし方なるまい。

このことを「自己責任」と呼ぶ。

通常、政府が使う「自己責任」はかなり頓珍漢であり、「自己責任」は地道な人間に投げかけるものではない。

今まで政府がアメリカに追随し守ろうとしてきた「市場原理主義」=「自由放任」=「新自由主義」は、おそらく今回の金融危機とともに終焉するだろうし、そうならなければ未来というものが見えてこない。

そうしてうまくいったあとに、新しい時代が幕を開ければいいのだが、その前に「市場原理主義」の「負の遺産」を解決しなければならない。
そのときに「自己責任」を持ち出すべきだろう。
今回の公的資金投入等の目的は「罪なき国民(まあまあ、そこそこ地道な多くの人々)の生活を守ること」であって、「マネーゲームに興じた責任ある当事者の救済」ではないことを強調しておかねばならない。
でなければ、関係者の私財提供にまで責任追及が及ばないし、問題処理スキームは動き出さないだろう。

これはアメリカであろうが日本であろうが、同じことだ。
ババをつかんだマネーゲーム者は、失敗したのであり、そのときはむなしく引き下がるべきだろう。

それが、カジノから去り行くもののありようだ。

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