2008年10月5日日曜日

ハートがない~もう少し~

だから、誰かが何かをできないといって、それをハートの問題にもっていくのはきわめて危険なことであるとわたしは思う。
危険というのは、できないと思われるその人が気の毒にも危険な状態にさらされるという意味で、その人を攻撃する人を思っての言ではない。

世の中、たいていのことはわかったような気分で生きている人は多いもので、そういう人の世の中というのはよくよく聞いてみると限りなく限定された世の中であったりする。
もちろん限りなく限定された世の中に住んでいるのは何も悪いことではないが、そのなかで通用する考えをもって他者を批判するのは考えものだ。

その人はあなたと同じ世の中にいないことだってあるのだから。

よく会社という限定された世の中が、自分にとって大きな存在だからといって、大きな顔でその会社の仕事ができない人間を馬鹿にしたり、パートをや派遣を馬鹿にしたりする人がいたりするが(内心、知らず知らずであっても)、あれは見ていて心地よいものではない。

その批判の底に「ハートがない(=やる気がない)」という見方があるのだろうが、それは浅はかだ。

ひとは与えられた仕事に対し、ただ黙々と動くものではない。
黙々と動けばいいと思っている人間はいるが、働く側はそういうわけにはいかない。
その黙々と働かない人間をどう扱うかはなかなかに難しく、よく考え学んだほうがいいと思う。

ここで単純にいえるのは、その原因が単純なやる気のなさ(=ハートのなさ)に起因するとは限らないということだ。

もともと批判するあなたであっても操られている可能性は大きく、あなたの場合はそれに対する批判能力を持たずにいるだけかもしれない。

ひとは、いろいろであり、働くことが苦手な人もいる。
そういうことも含めて一緒に考えていく組織であってほしい。
もちろん、組織をチームと言い変えてもいい。

さらに、これが仲良しクラブの肯定でないことを付け加えておきたい。

ラベル: