月亭可朝
吉川潮という作家がいて、この人の書く本には佳品が多い。(題材は基本的に芸能、特に落語によっている)
「月亭可朝のナニワ博打八景」は痛快であった。(もちろん芸能好きにはの但し書きが入るが)
この本の視点で、枝雀も見直せたし、談志も見直せた。
薄々感じておられたかもしれないが、わたしは談志も評価するが、志ん朝を上としたい気分があった。
ところがこの本でうならされた。
談志には自他ともに許されるであろう日本一の芸能ファンというところがあり、その一面がこの本には強く出てくる。
こういう総合力でいけば、やはり愛すべき実力者談志であるし、魅力的でもある。
ライトの当て方次第で人はいかようにも変わる。
自分の人物評の薄さも教えてくれたこの本をここに紹介しておきたい。
月亭可朝、えらいバイタリティや。
ラベル: 演芸
<< ホーム