2009年11月12日木曜日

老人の犯罪

老人が食品を奪うという軽犯罪が増えている。
喰えないからな。

これは、犯罪なのだろうか。

一つは農業共同体の破壊。(商品経済に完全に飲み込まれていないような社会をイメージしてみてほしい)
その結果、都市に流れ込んだ人々の老齢化。
都市で老人になったとき、生き残れる条件には、なかなかに厳しいものがある。

一つは、結局のところ何のセイフティネットがなかったこと。
そして、最後に老人が増えすぎていること。

老人の増加は、それ自体が大きな問題なのだが、誰も直接的には触れない。
非人間的な発言になりそうだからだろう。

けれど、腹が減って、金がなければ握り飯の一個も奪うし、その結果つかまればつかまったで、刑務所なら飯を食わせてくれるから、老人の軽犯罪が一つの選択肢として登場するのは当たり前だろう。

わたしは無銭飲食が増加すると思っていたが、それほど厚顔なご老人はいないらしい。
老人たちの切なさが、万引きの増加にほの隠れして見えている。

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