2009年11月9日月曜日

酒で死ねれば本望

「酒で死ねれば本望」

今でもそんなことを言う人がいるのかな。
むかしは、ときどき、そういうことを言って飲んでいる、半分体壊した酔っ払いがいたんだよ。

そのころ、わたしはそういう人たちがうそ臭く見えていてね。
(オレ自身も十分うそ臭いのにさ)

それが、この頃、どうしてそんなにうその臭いがしたか少しわかってきたのです。

わかってきたことがいいことかどうかは別にして、これだけ長く疑問を疑問として体の中に住み着かせていた功績は感じる。

今はこう思う。(自分自身では)
「呑むことで死ねるのであれば、俺はいくらでも飲むのだがな」

けど、呑むことでは死ねないのだ、そううまくは。
というわけで
「酒で死ねれば本望」
となるかというと、これが大違い。

「酒で死ねれば本望」
には、なにか、酒では死なないような、死を願望していなくて、単にかっこつけているような、薄っぺらさが感じられるのだ。

本当に酒で死んでいく人は、自爆するように酒を飲んでいるものな。

そして、ここが大事だけど、その姿はひどくかっこ悪いんだ。

けど、かっこ悪くても仕方ないさ。
本人がそうしたいんだから。

「酒で死ねれば本望」
のうそ臭さ少し臭ってくるのかな。
あなたにも…

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