2010年6月18日金曜日

はなればなれに

ゴダールの作品である。
「勝手にしやがれ」と「気狂いピエロ」をつなぐ作品と書けば、思い出す人もいるかもしれない。

あいも変わらずゴダールの観客への不親切ぶり。
気ままに、面白いと自分たちが思ったものを目前に並べて見せる。

それでいいのだと思う。

プロパガンダに過ぎないハリウッド映画は、
予定調和の日本映画は、
なるほど座り具合はとてもいいだろう。
けど、それが、どうしたと聞きたくなる。

ぼくたちの生きている現実は、きわめて座り心地が悪い。
予定調和などとんでもない。
いたるところで破綻している。
すべては思いつきで成り立っている。

この映画に唐突に入るナレーションは、われわれの人生に無理やり入れ込もうとする無様な人生解釈のようでもある。
で、楽しかったかと言われれば、楽しかったようだと答えるしかない。

「ようだ」?

なんだ、「ようだ」とは?

仕方がないんだ。
万年寝不足のわたしは、「はなればなれに」が上映されていた間中、そのほとんど眠りこけていたんだから。
だって、21時15分のレイトショーで見たんだし、この映画の見方としては半分寝ているくらいがちょうどいいではないか。
ジャン・リュック・ゴダールもそれで怒るほど間抜けでもあるまい。

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