2010年7月26日月曜日

「ジウ」は快作なり

「ジウ」三部作を読了する。
小気味いい切れ味である。
ミステリー好きにはもろ手を上げてお勧めする。

「ジウ」の素晴らしさは、ミステリーを越える要素をふんだんに入れ込もうとする意思にある。
その意思とその成果にわたしは何度か涙してしまった。
(まあ、泣きべそなんだけどね、わたしは)

ミステリーを越える要素とは何か?
それを大仰にここで説明をすることはしないが、ジョン・ハートの「川は静かに流れ」「ラストチャイルド」をイメージしていただければおわかりになると思います。

ミステリーを越える要素をミステリーに入れ込むことをあきらめてしまった作家に高村薫がいます。
ミステリーを越える要素ならミステリー仕立てにしないでもいいではないかという発想ですね。
けれども、やはりミステリーに放り込まなければ味は出ないのです。
この難解な話題を論じることは、別の機会にさせてください。

ところで、問題の「ジウ」ですが、ここにも赤ちゃんが登場します。
一見すると門倉がそのように見えますが、伊崎のほうが重度の赤ちゃんなのです。

わたしの傍の赤ちゃんは伊崎に門倉が混じっています。

どっちにしても、赤ちゃんは大変ですごく心配なのです。

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