2011年2月13日日曜日

炎の好きな少年



わたしは炎の好きな少年だった。

いまだに実家では薪で風呂をたくことを偏愛している。

都会ではそのように炎を楽しむ機会は少なく、その代わりといってはなんだが、すぐに、火のついてしまいそうな女性に引き寄せられる。

たいていは悪女だが、とても素直な女(ひと)もいる。

わたしのその性癖を女房は、女好きと呼び、わたしの彼女と勝手に自覚する女はわたしを浮気者と呼ぶ。

しかしてその実態は、…

わたしは、単に炎の好きな少年が、そのまま大きくなってしまっただけに過ぎない。

その証拠に燃え尽きてしまった女性にはまったく目もくれない。

ま、ろくでなしと言うことか…

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