2009年12月21日月曜日

肩こり

「肩こり」の話を聞いたことがある。
「肩こり」という言葉が出来る前には「肩こり」という症状はそれほどなかったという話だ。

「肩が凝る」というのは漱石の造語だが、それまでは「肩こり」の人は目立たなかった。
言葉によって自覚する人間が増えただけのことか、それとも症状自体が増えてきたのか。

「鬱病」についても同じ疑問がある。
とにかく、最近「鬱病」は多いし、医者も何でもかんでも鬱病にしたがる傾向がある。
けれどもこの病気の場合、どこまでが病ではなくて、どこからが本格的病かの判断は難しい。
手っ取り早く、みんな「鬱病」ということで、といったところだろうか。

それで助かった鬱病の人々も知っている。
けれども何でもかんでもこの病名に逃げているのは得策ではない。

「鬱病」の存在を認識したのは結構なことだが、それが、単なるファッションや隠れ蓑として形骸化したのでは、病としての鬱を持つ人間も困ることになる。

鬱気質と「鬱病」は違う。
「鬱病」とは思っているよりずっと過酷な症状である。

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