袋小路の男
絲山 秋子「袋小路の男」を読む。
まったくもって力が抜けていて、それでいてセンスは随所に出る。
川端賞というのは、こういう作品が好きだなと、あっという間に読了するが、この手の作品は実際に書くとなるとそれはもう大変で、もともと書くという作業は精神のどこかに力が入るもので、その力を虚脱させるわけだから…
この人は精神を病んでいるらしいが、もういまは治ったのかな、「北緯14度」でも思ったが、なかなかにいいスタンスをしておられる。
ああだこうだと社会批判を怒鳴り散らす影さえ見えないところもいい。
結局のところ、虚脱だな、精神の作業で大事なのは。
ラベル: 小説
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