2010年4月8日木曜日

クリーニング屋にて

今日の朝、久しぶりにクリーニング屋に行った。
単に昨日着たワイシャツをクリーニングしてもらいたいから行っただけのことであるが、そのとき、ひと悶着あった。

― ああ、今、ワイシャツ一枚って350円もするんだ。
  これって、相場なの。

― ………。

― いや、ほかのお店もこんなもんなの。

― それは、わかりません。

― えっ、おまえのとこ、市場調査もやってないの!?
  そんなことで、よう商売やっとるな、マーケット・リサーチもやってへんのか。

― ……。

それで、自分の語調の強さを改めて認識して、

― 悪かった、怒ってはいない。
  キミの応対に気分を害して、言っただけだ。

と言いおいてそこを後にしたした。

それから死んだ親父を思い出した。
この精神の乱れは、文章を書いた影響なんかでは決してない。
これは、短気な親父の血だ。

あの、短気さをオレは引き継いでしまったのだ。

ふと、薄幸な母の姿が脳裏をよこぎった。

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