2010年8月1日日曜日

新参者

ちなみにこの帯は、かなりひどい。
「新参者」自体、東野にあって、どうという作品ではないが、それにしてもこの帯ではねえ。
東野圭吾で売れるといってもこういう手抜き、許されるのか!?

で、帯よりは随分ましなこの作品、お暇なら読んでもいいのではないかと思う。
ちょっと暇つぶしに映画でも見るかといった調子だろうか。

もし、あなたがこの手の本の書き手を目指すならすごく参考になるかもしれない。
加賀恭一郎の造形など手馴れたもので、ああこういう風にやるものかと参考になる箇所はふんだんにある。

そして、この短編の集成からなる長編「新参者」、こういうところが東野さんは達者である。
やはり売れるべくして売れている。


だが、どっちと聞かれるなら、そして聞いたあなたが人生をまともに生きようとしているなら、わたしは即座に先日書いた「ジウ」を読んだらいいよと微笑むだろう。
「ジウ」は、これからのあなたを救ってくれる。
あなたがまともに生きようとしているなら必ず助けてくれる。
そういう作品だ。

夏の夕涼み、ちょっと小説でもなら「新参者」だろう。
そして、とにかくどんな小説か知りたい方なら「新参者」の第一章:煎餅屋の娘と第九章:日本橋の刑事を読めば足りる。

随分けなしているようだが、そうでもない。
東野圭吾にとって、「新参者」はその程度の作品だと言っているだけのことです。

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