2011年1月29日土曜日

太平洋の奇跡

事実をピックアップしてつなげれば幾通りもの事実がそこに立ち現れる。
どの事実を選び取るかは製作者の意思であり、事実を基にしたところでこれが真実だとは言えない。

確かに一つひとつはそうだったのだろうが、そこに描かれたものはある邪悪な意思の産物である。

ましてや映画です。
そういう映画はハリウッド映画を代表として多く存在するもので(ハリウッド映画すべてがそうではありませんよ。当たり前ですね。でも、きちんとした意思をもったハリウッド映画はあまり多くはないでしょう。みんながイーストウッドなわけではないですから)とくに戦争を舞台としたものにはそういう邪悪なものが入り込む危険性が高いものです。

正確に書けば、邪悪かどうかは知らないけれど、ある方向を示す意思が反映されたものが多々あります。(たぶん邪悪な方向性だろうな)
戦争物には。

イーストウッドが硫黄島を舞台にして何故二本の映画を撮ったか?

そういう問いは成立しますね。
戦争映画を考える上でとても重要な問いではないでしょうか。

ま、とにかく。
いい映画でした。
金を払って見ていいと思います。

役者もよく頑張っていた。
どれくらい頑張っていたかと言えば、井上真央の稚拙さが際立つほどいい演技(過剰な演技ではないですよ)を見せていただきました。

名前を挙げれば何人も上がります。
けれども登場回数の多さから挙げてみれば、竹野内豊、唐沢寿明、中嶋朋子、ベンガル、…あと、…あんまり知りまへんねん。
外人さんは名前がさっぱりわかりまへん。
日本の俳優さんもほとんど知りまへん。
(あんさん、えらっそうに書いて、そんなもんなんですか。まあ、そんなもんです…)

許してください。
いい演技だったと書いておるんだから。

寡黙な映画ですよ。
実に寡黙にして饒舌な映画です。

音楽もいいですよね。
加古隆です。

それとおそらく原作のドン・ジョーンズの作品が大きかったのではないでしょうか。

連れて行っていただいて仕合せでした。
また、映画を見たくなりました。

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