2011年1月8日土曜日

場の空気とあなた

「そうだったのか、竜崎さん」についてもう少し書けという要望があったので(うれしいことに)ここに付け足すことにします。

あの中で「場の空気」というのを持ち出していますが、これはある種の人種にとっては厄介なものです。
単にその場その場には「場の空気」がある。
それだけのことだったら、まあそういうものでしょうで終わるのですが、なかなかどうしてそういうやわな存在ではないのです、場の空気は。
その厄介さは、その場においては何よりも「場の空気」が優先されるところにあります。

その場その場にはそこ特有の「場の空気」があり、それをその場にいるみなさんはとてもとても大事にされている。
それが辺境人の特徴なわけです。
「場の空気」は知らぬ間に熟成されており、その場の構成員はそれを暗黙裡に守り、壊さぬことになっています。
ここでのポイントは、「場の空気」の妥当性ではなく、それが守るべきものとして存在しているということなのです、F君。

竜崎のやったことは警察庁の「場の空気」を破ることだったのです。
タブーを行ったわけです。
これは必ず袋叩きに合います。
彼が即座に袋叩きにならなかったのは彼がキャリアでかなりの地位まで上がっていたからです。
それでも「場の空気」を破ることはご法度であり、それが正しいことであってもしてはいけないことなのです。

「正しさ」よりも「場の空気」を重んじる。
これが辺境人の特徴です。

あなたがいる場でうまくやるためには、まず何よりも先に「場の空気」を自分の身に着けること。
そしてその場に十分になじみみんなと仲良くすることなのです。

正義を振りかざしてはいけません。
論理的に正しいということは「場の空気」の前では無力なのです。
同義的におかしいという指摘も「場の空気」の前では何の批判にもなりません。
強く言い切ってしまえばそういうことになります。

だから、何の力もないあなたが「場の空気」を読まずに、あなたの正義を無謀に「場の空気」にぶつけてはならないのです。

こんなことでよろしいでしょうか、F君。
お気をつけあそばせ。

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