2011年1月7日金曜日

坂の上の雲

NHKで「坂の上の雲」が映像化されているが、ひと言。

NHKが映像化したことは好もしくないが、それは個人個人で意識をもって対応していけばいいい。けれどもそれがいつしか司馬遼太郎批判につながるのはどうだろうか。
生前、司馬さんはこの作品の映像化を再三断っている。
また、司馬さんは日露戦争以降を小説作品として書いていない。

それが彼の良識だ。

また、司馬史観云々もよく見聞きするが、どれだけわかって発言しているのだろか。
物事をごちゃごちゃにしないで、しっかり見聞きしていこうではないか。
NHKが「坂の上の雲」をテレビドラマ化したことにはいろいろと問題があるだろう。
だが、それと小説「坂の上の雲」は違う。

わたしは小説「坂の上の雲」をいい作品だと思っている。
あの時代は、日本を大国にしようと必死だったのである。
その時代に生きる人々を司馬さんは書いた。
書かれた人々が権力の中枢部の人間中心になっていくのは致し方ないと思える。

それが、小説「坂の上の雲」の限界だ。

そんなことよりこの今の世の中でもまだ日本が大国だと幻想していたり、大国たらんと考えてているほうがもっと問題ではないか。

しかしまあなんと、NHKさんはこの時期に「坂の上の雲」ですか。

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