2009年7月28日火曜日

自殺者:上半期、1万7000人 過去最多ペース

警察庁は27日、6月の自殺者数が2822人だったと公表した。
今年上半期(1~6月)は昨年同期比768人増の1万7076人に。
このペースで推移すれば、統計の残る78年以降最多だった03年の3万4427人と同水準になる可能性がある。
昨秋以降の大不況で経済的要因での自殺が増えているとみられる。

これは公式発表だが、実際にはこの3倍は自殺していると見られている。
遺書もなく、これといったはっきりとせぬ死は、まだまだある。

この対策はといえば、経済的要因をその問題の中心と考えれば経済対策になるのだろうが、それが問題の本質には思えない。

問題は関係性の希薄さだ。
昔だって貧乏は多かった。
けれども、みんな貧乏だったし、関係性がそこには横たわっていた。

現代の貧富の差は単なる金を持っているかどうかの差ではない。
他者を侮蔑する構造だ。

貧しいもの同士が肩寄せあうように生きる世の中を幻想でもいいから作り上げなければ、自殺者の数は減らない。
商品経済に背を向けるような人間関係で生きていけるかという実験をどこかの村で出来ないものか。

農業が厳しいものだと話されるのをよく見聞きするが、それは資本主義の中へ一企業として入っていこうとするからだ。
ほそぼそと生きていくだけの農業ならば、ほかの可能性があると思うし、日本に必要なのは、その細々とした農業からの巻き返しであり、その積み重ねが自給率を支えるはずだ。
休耕田をもとの田畑にしていく。
その際のご褒美が自給自足だ。

それでもいいという人々は増えているはずだ。
出なければ一日に百人も死ぬはずはあるまい。

いまこの時代にもっとも歪になっているのは人間関係だ。
いじめの問題もまた、歪な人間関係を支える生け贄のようにも見えることがある。

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