2010年3月16日火曜日

自傷文化

日本の自殺者の多さを説明するにはいろいろな説明があるだろうが、その大元にあるのは自傷文化かもしれない。
日本人を最大公約数的に考えれば、いまでも自分に責任を持っていく傾向がこの国にはある。
他者に責任転嫁する傾向は少ない。(そのなかでマスコミは特別で、離れて破廉恥だが、個々の問題をその当事者が自分自身で考える場合には自罰的になる向きが見られる)

およそその社会のひどさから見れば、アメリカが日本よりもよほどひどい。
だからこそ「アメリカンドリーム」という標語が生まれる。
このことについては「貧困大国アメリカ」を始めいくつかの著書が指摘している。
思いつくままにそのひどさを列挙すれば、


アメリカでは年収1万ドル程度であえいでいる貧困層、貧困家庭が相当数いる。

公の医療保険がないから病気になっても薬も飲めない、診療所にも行けない。つまり、人間の健康や生命にも市場原理が貫徹している。

子どもを学校にやれないとか、栄養状態が悪化している。
誘拐も多発して、行方不明になる子どもが何万人もいる。

文盲率が高い。

銃社会だから銃による年間の死者数は夥しい。

麻薬、薬物中毒者が顕著に存在している。

所得格差が天文学的に開いてしまっている。


ま、とにかくひどい状況なのだが、自殺者は日本よりぐっと少ない。
あやつらは、攻撃的で責任転嫁を好むから。(トヨタの故障車騒ぎも、自傷文化と責任転嫁文化の衝突となると危険水域にどっぷりと浸かるだろう)

さて、こういう状況であるが、日本人がどのようにしたらいいのかわたしにはよくわからない。
ただ、自分が自傷文化に生きているというのは知っておくとお守りになるかもしれないと思い、ここに書き留めることにしました。

あっ、それから自傷文化のもっとも結晶化したものが「切腹」と考えていますが、これは語るほどにわたしのなかで練られてはおりません。

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