2010年3月14日日曜日

インパラの朝

速いスピードで、巡った47ヶ国の事が書きつけられた旅行記である。
そのスピードとこじゃれたコメントが(これをセンスと呼んでもいいか?)このノンフィクションを支える。
けれどもその構造は脆弱である。
ぺらぺらと読むのに適した本で、買い求めてじっくりと読む本ではない。

クワジモードの詩を

「見かけはひじょうに口あたりがよくて美しげなのに、構造が弱く、情緒だけに終ってしまう作品が多い」

と酷評した人があったが(人ったって須賀さんのことなのだが)、それと同じような評を贈ってもいい作品かもしれない。
もう少し熟成させ構造をもつ作品にすれば作者のもつセンスも光るだろううにと惜しさを思う。

作品としては成り立っているだろう。

本屋で見かけたらペラペラと立ち読みしてください。

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