2007年9月23日日曜日

アサギマダラはもうすぐ南下


アサギマダラは珍しい渡りチョウ。
ほかに地球レベルでいえばオオカバマダラがいるが、まったく遜色はない。
アサギマダラは貴重な生態をもったチョウだ。
いまから南西諸島へと、台湾へと飛んでいく。
熱帯のごときこの夏といまの残暑、彼らは大丈夫なのだろうか。

その報道もせずに、
さらにはインド洋の海自の給油についての本質的な報道もしないで、毎日毎日麻生だ福田だと選挙の話ばかりテレビはかまびすしい。
そして本日、その自民党総裁選で福田康夫氏が次期総裁に選出された。

で、それがどうしたのだ。
少なくともわれわれに投票権はなかったはずだ。
だとしたらあの毎日の報道はなんだったのだろうか。
視聴率が上がるから流したのか。
話題がなかったからか。
そうではあるまい。
朝青龍はどうした? 長嶋茂雄婦人の自殺はどうした?

この国の政治家はわれわれの思っている以上にしたたかである。
メディア操作で国民なんぞなんとでもなると思っている。
まあ、事実なんとかなる。

すこし前、堀田佳男氏の『大統領のつくりかた』で解き明かされた状態は確かに日本の政治家の意識に入り込んでいる。
だから、何の意味もなく毎日毎日自民党総裁選を流すわけはなく、その裏には企みがあったはずだ。
その企みからいけば、安倍元総裁はもうテレビ映像では流したくないはずだ。
流すとしてもとても薄い印象にするはずだ。
その意識で明日の安倍晋三氏の記者会見を見ていてほしい。
どのようにそれを流したらいいか、何人かでいまメディア対策をしている、いやもう終わったか、こんなとこですかな、あとは粛々とですか、ガはははは、てなもんだあいつらは。

小手先で動くと思うなよといいたいが、ここの国民は小手先でよく動く。
さすがに中村哲氏レベルの人は微動だにしないが、彼ほどの人はほとんどいない。
また、この国の人は彼がどれくらいの人物か理解していない。
長い長い時間をかけてこの国は国民がものを考えられないようにしてきたのだ。
壮大な計画だ。
明治以降だろうといわれるが、そのこと細かな詳細を書いた書物はない。

さて、気になるインド洋での給油だが、あの油、海自は日本の商社などを中間に入れてアメリカから買い付けをしているという。
このことはしっかり調べてくださいよ、と思うが、調べはせんだろうし話題にも上らないのだろう。

アメリカは公共事業で食ってきた。
そのもっとも大きなものが軍需産業だ。
インド洋での給油作業はもっとも儲かる商売なのだ。
テロ特措法!?
あれを対テロ対策と見ては大きなものを見落としてしまう。
あれはアメリカの大事な商売なのである。
事実、日本の給油艦はアメリカの給油艦に給油したことがあるという。
アメリカから買った石油を日本にもって来て、それを日本の給油艦からアメリカの給油艦へ。
何をやっているのだろう。
テロ対策にやっているのです。
なるほどそうですかとうなずいていればいいのか。
しかし、このことの細かな報道はない。
代わりに麻生だ福田だといっている。
その選挙について街頭でインタビューする。
みなさんマスコミに教わったような回答をする。
あれは教わったのかそれともそんな回答だけをピックアップしたのか。
この国はいい。

わたしはいくら残暑厳しい秋だろうが、そんなことは関係ない。
あの美しきアサギマダラの姿をこの初秋に見ていたかったのだ。
アサギマダラは南下しそして北上する。
ただ、一代で南下し北上するのではない。
その遠すぎる距離は親から子へ子から孫へと引き継がれながら乗り越えていくのだ。

自民党総裁の引継ぎとはスケールも美しさも違う。

朝起きていちばん最初に思う。
アサギマダラはもう南下の準備を終えたのだろうか?
このときがわたしの一日で最も美しい時間だ。

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