12月30日
さて、そのようにして、29日、わたしはだらだらと眠ろうとしたのですが、長くは眠れませんでした。
その夜、旧友と会う約束をしていたのですが、それを許してもらって、わたしはだらだらと寝床の中にいたのです。
時は過ぎ、29日は30日へと移っていきました。
その間手元に引き寄せたのは、この家においてあるすでに読んでいた何冊かの本で、こういう本は懐かしさに惹かれて何冊も読んでしまうものなのです。
読んでは眠り、眠っては読み、そういうふうにわたしの30日は始まり、そのまま大晦日に突入して行くのでした。
あげておくべき大きな出来事は、その日30日のフロです。
わたしの父は、今考えればいい奴で、平成16年のなくなる12月17日まで、正確には彼がそうしたであろう12月初旬までフロを薪で炊いていたのです。
わたしも彼を見習って、その日、30日にフロをたくべく火をつけたのでした。
わたしが、故郷で炎と向き合う最初の日でした。
ラベル: 作品
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