2008年1月13日日曜日

初詣

三重県、四日市市には「諏訪大社」という神社があって、この日わたしは、そこに行こうとしていた。
初詣だからさ。
にもかかわらず、うだうだ部屋で過ごしたのは、一重に俺のせいであり、この手にあるのが、俺の人生であることの証明だ。

てなことで、部屋に横になっていたのだが、思い出すのは、あるいは思いださせるのは、母の作ったてんぷらだ。
わたしは、彼女が揚げるそばから食って、ぐびぐびビールを飲んだものだ。
あの人は、ときどき心配げに「大丈夫」と聞くのだが、そのくせ何も心配はしていないのだ。
わたしの傍にいる限り、「大丈夫」と言っていたのだった。

なつかしき、あの魚肉ソーセージのてんぷら。

同じ魚肉ソーセージは購うことはできれども、同じてんぷらは作れまい。
母は平成2年に身罷った。

哀しき、事実、わたしはそれと向き合うしかない。

できれば、この家を若者の声で滾らせたい。

それが、わたしのことしの唯一無二の願望だ。

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