2008年3月17日月曜日

東京大空襲

1945年3月10日明け方、かねてよりの綿密な調査、実験の結果をもとに、米空軍は実際に隅田川をはさむ東京の下町地区で、無差別爆撃を実行した。
無差別と書くとめちゃくちゃのように感じるが、めちゃくちゃどころか、ちゃんと焼け死ぬように炎の進む方向を、もちろん風を計算に入れて焼夷弾(この爆撃のために新規開発したもの)を落としたのであった。
それもまずは、隅田川、荒川の堤に沿ってわたしたちが水の中に逃れられぬように火をともしていったのだ。
(実際に焼夷弾は空の上からはぼんぼりのようでさえあっただろう。それが、アメリカにとっての美しき炎の群れの「東京大空襲」であった)

http://www.ne.jp/asahi/k/m/kusyu/kuusyu.html

かくて十万人といわれる日本の市民はクロコゲとなって死んでいった。
「敵の非戦闘員は殺してはならない」というのは、戦時下であっても大原則としてもあるのだが、この大空襲に象徴されるようにアメリカは、沖縄でもベトナムでもイラクでも非戦闘員を殺し続け、いまだに殺し続けている。
そして、このモンスターであるアメリカを推進させているアメリカ国内の一派(アメリカは一色ではない。モザイクのようにいろいろな人々からなる国家と認識するほうが妥当だと思われる)を無批判に支持する国が世界のなかにたったひとつある。

それが、わが日本国だ。

たしか、今日明日と東京大空襲のテレビドラマをやっているはずだが、どのように描いているのだろうか。
「9/11」もまた、非戦闘員を巻き込んだテロであるが故に認めるわけにはいかない。
しかし、彼らの心情はわからなくはないという気持ちを持つ人々がいる。
彼らは当のアメリカ軍によって非戦闘員の自分の親や子どもや兄弟、仲間を殺された痛みに満ちた記憶をもっている。

さて、わが日本だが、東京大空襲から20年ほど過ぎたころ、十万になんなんとする生きたままわたしたちを焼き殺した東京空襲の最高司令官、カーチス・ルメイに「勲一等旭日大綬章」を授与したのであった。

わたしたちの国はこのような過去をもつ国である。
まず疑わなければならないのではないか。

この国になにをされるかわからないと思っていたほうがいいというのが、わたしの個人的な実感だ。

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