2008年9月21日日曜日

ドクダミ

昨日書いたドクダミは、抜き取られても反逆はできないが、シカやサルやイノシシならば、その住処たる自然を人間に奪われてしまえば、人里に下りてくることもあるだろう。
東南アジアやアフリカでゾウが人を襲うのもそのようなことだろう。
害獣というコトバを人間は作ったが、この地球上でもっとも大きな環境破壊者は人間だ。
獣たちの反逆はささやかなものだと考えなければなるまい。

アメリカとテロリストの戦いにも似ている。

リーマンショックのニュースが大きく流れているが、リーマン倒産の大きな原因のひとつはサブプライムローンを抱え込んだことにある。
サブプライムローンとは貧困者に対する住宅資金の貸付で、貧困者である彼らの未来に対する投資であるとか、困れば住居を売ればいいとかのコトバで貸付を一時的に増やしていき、一部の人間が潤った。
そうして、貧困者の未来は当たり前のように、彼らが誘惑したようには展開することなく現在の状況を迎えている。

人間が生きるためには健全な環境が必要だが、それを何ものかの犠牲の上に作ろうというのが人間の発想だ。
同じように経済成長はできればいいが、これもまた一種の幻想で永久に続くものではない。
そのためには戦争も起こさねばならないだろうし、貧乏人もだまさなければならないだろう。
また、だましたもの同士で最終的なツケの押し付け合いもしなければならないだろう。

いつも書くが、人は単純再生産の世界に、定常状態に入っていく必要があるのだと思う。
それが今では遅すぎるのかどうかは知らない、知らないが、必要性があるという議論は消えない。

人口増加も環境破壊も経済成長もマルチ商法のようなものだ。

人間の生き方を問われている問題としては、シカが畑を荒らすこともリーマンショックも同じようにわたしには見える。

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