花を探して
このゴールデンウィークは弘前公園が人気らしいが(ま、マスコミが煽っているだけかもしれないが、結局は賑わいになるのだから、マスコミはともかくだ)いまあそこは満開のサクラらしい。
わたしは、雑草を見るのもとても好きで、別に花の好みは特にない。
サクラはサクラ、アジサイはアジサイ、ツバキはツバキ、雑草は雑草といったところでどうしてもあの花でなければというのは、毎年書く善福寺川沿いの白木蓮くらいのもだろう。
どの道花もまたわたしを通して映るのだから、よほどの思い入れがなければ、ああ、そういえばきれいだねといった程度のものになる。
そういうところがわたしの欠点かもしれない。
美しいものをそのものの美しさとして愛でることに疎いのだ。
もう少し、しっかりとした眼で美と相対したいものだ。
もっともそうなると、絵画も映画も詩も器も…それなりの鍛えが必要になる。
美はまた受信者を要求するのだ。
美は媚びないから。
だから媚びた美しさにはわりと楽に反応するが、そのあとすばやく醒める。
これも困ったことだ、実にもって、
ラベル: 作品
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