2009年6月16日火曜日

樺美智子

樺美智子は、1960年東京大学文学部日本史学研究室学生であった。
そして、安保闘争で死亡した最初の大学生であった。
彼女の死亡した日が、昨日6月15日であるから、ある人々にとっては昨日は忘れ辛くなっている日だろう。

彼女の死の衝撃がいかほどのものだったかは、当時部外者だったわたしにはわからない。
部外者の感覚とはそういうものだ。

では、わたしが当事者の死として受け止めるのは誰の死なのだろうか。
それが、いまのわたしにははなはだ怪しい話で誰といって名前を挙げられないのだ。

では、過去には。
過去にはそういう死はあったが、その記憶はすでに風化している。

こういったことがらが、自分の生きていることから実感を失なわさせているのだろうが、これもまた感情の回復を待つしかないことなのだろう。

人の感情にも起伏がある。
一時だけで自分を評価すまい。

時には過剰すぎる思いも、時には酷薄すぎる思いもすべて自分の抱いたものであるならば、おとなしくつき合うしかあるまい。

それもこれも含めて自分なのだから。

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