2009年6月17日水曜日

剣岳 点の記


カメラマンとして鳴らした木村大作監督の映画作品「剣岳 点の記」が評判だ。
このCG全盛の映画業界で、実写にこだわり順撮りした映画だ。

200日かけたこの映画は、すべて自然と人間を映すことだけに集約されている。
そこでは、木村氏の言葉を借りれば、人間もまた自然だという。

実は、この映画、わたしはまだ見ていない。
観ていないが、その評判だけで心躍る。

そこには、ただたんたんと何のたくらみもなく絵を撮り続けることでどれだけのものが出来るのだろうという興味がある。
ご存知のように努力は何の成功への保証もしない。
しかしながら、多くの成功には必ず努力が潜む。

この映画、どれだけのものをわたしたちに与えてくれるのだろう。
役者も監督もスタッフも地道にコツコツと氷点下の中、200日かけて撮り続けた映画は、どのくらいわれわれの心に響き、届いてくれるのだろうか。

この映画に接することは、製作者の作品が作品として試されるように、われわれの眼も作品を見るだけの眼としていまだ働き続けているのかどうかが、試されるのかもしれない。
この映画のなかでは、感動を無理やりに押しつけるような野暮な好意は一切していないはずだ。
そういうカメラマンとして、わたしは木村大作氏を知っている。

「剣岳 点の記」は6月20日公開予定となっている。

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