2009年11月22日日曜日

アトランティスのこころ

この映画の監督は「シャイン」で名高いスコット・ヒックスだが、日本では工藤夕貴の出演で「ヒマラヤスギに降る雪」でも知られている。

小説に文体があるように映画にも監督の貴重低音は共通に流れるもので、スコット・ヒックスの作品にはある落ち着きと少しの騒がしさがある。
そして、よく観ているとじんわりと泣けてくる部分がある。

それは、貴重低音の構成要素として人が生きていくことへの応援歌があるためかもしれない。

この映画もまた、生きていくうえで大事にしなければならないものが、外から見れば(他者の目で見れば)それほど大げさなものではないことがわかる。

その些細なものが大きな力となってくれるという秘密をぼくらは早くに忘れすぎたのかもしれない。

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