2010年7月16日金曜日

理屈なんてものは

いくつもの言葉を弄し、どれだけの理屈を積み重ねようとも、今、このオレがお前を思う気持ちなどつかまりはしない。
どれだけの方便で虚構の愛を語ろうともお前への愛を汚すことは出来ない。
お前への思いがとぐろを巻くようにオレの胸に住み着いてしまったものだから、惨めにオレは立ちすくんでしまう。
途方にくれ、ああ、と声を出してしまう。
自分が今ある歳も、自分のこれまでの人間関係も、お前を思うときどこかへいってしまう。
雲散霧消するよしなしごとがそんなにも大事かと思いつめる。
何かが見えるのかとでも言うように目の前に再び注がれた酒盃を見つめつくす。

そういう夜もある。

遠い若き日のあの夜であったのか、それともつい今しがた過ぎ去った昨晩のことか、それさえも思い出せないけれど、お前への思いだけはしっかりとオレの胸の奥底にくすぶっている。
業火になってしまいそうなその熱さに生きていることをしっかりと感じてしまう。

こういうことだ。
今も昔もいかなる理屈で自分をなだめようとしてもそれをあざ笑うかのようにお前への思いは突出していく。
理屈なんてものは、この思いの前では何の役にも立たないのだ。

問題は、この思いに自分をゆだねられるかどうかだけだ。

まだ、オレはこの恋に身をゆだねられるのだろうか、キミよ。

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