2008年9月22日月曜日

マクシム・ゴーリキー

ゴーリキーは

「人生とはひどいものだ、本当に残酷で、いいようもなく愚かしくひどいものだ。だからといって自分からそれを放棄するほどまではひどくない」

というが、「放棄するほどまではひどくない」の加減がわからない。

わたしは、いま一人の青年の生死を気にしているが、彼の人生はまさに 「人生とはひどいものだ、本当に残酷で、いいようもなく愚かしくひどいものだ」と言い得るたるほどの人生に思える。(わたくしの個人的には)
特に若い彼にあってはなおさらだ。

乗り越えていくのは彼の人生に対する彼の仕事だが、それを強要はできない。
何かを供用もできない。

かといって「放棄するほどまではひどくない」とも言えない。

三日ほど浴びるように酒でも飲んでいればいいのだと思うが、口出す術もない。

他人事でありながらその人に入れ込んでいるとなおさらだ。

ほんとうに人生はひどいものだと思う。

どうやって彼は乗り越えていくのだろうか。

わたしは、もし彼が人生を放棄しても何も言えない。
ただ放棄してはほしくないと願っているだけだ。

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